2022年8月30日火曜日

 

オンライン調査士報告式の誤解釈

 

 名古屋法務局管内の表題登記のオンライン申請率をあげた要因のひとつが、ほぼ完全オンライン・土地家屋調査士報告方式申請です。

 原本提示なく、添付書類についてはPDF化して送信する事で足りる。

 さて、ここで多くの誤解が始まります。

 確認申請、検査済証。PCからデータで送られてくる。

 それをそのまま、オンライン申請へ。

 引渡証明書、取壊証明書に実印が押されているか、施工会社の印鑑証明書は添付省略なので、照合せずに申請・・・又は画像で送られてきた直近の印鑑証明書のみで照合し、申請へ。

 必ず、確認通知書も施工業者からの印鑑証明書は実物にて印影照合し、実物の設計図書を自ら確認した上、申請中においては、必ず自分の事務所に保管しておく。これが原則であり正解です。

 3年前に、連合会において民事2課と連合会業務部長 原田氏が打ち合わせていた当時、このような危惧を問われた際、同人が法務省に対して「そんな現物を頼らず、画像を転送する輩がいたら、即刻、処分してもらって構いませんよ。」と啖呵をきって答えました。

 現物、実物が本識の手元にある事が大前提の調査士報告方式です。

 既に、この方式を曲解して、データのみで表題登記は出来るでしょうと誘惑してくるディベロッパー、建設会社等がいるのも事実です。

 少なくとも、地元愛知会の会員の中で、この誘惑に乗る同輩が現れない事を祈念します。

 安倍元首相

 

 先日、自分も65歳となり、名古屋市の敬老パスをいただきました。

市バス、地下鉄、市内の名鉄・近鉄電車に乗る機会はなかなか無い中、名鉄・つばめ等のタクシー会社が10%引きで乗れる事を識り、早速、市に5000円を支払い、マナカならぬ敬老パスカードへのマナカ2万円充填をして、日々名タクに乗っています。

 正式な老人となった訳です。

 さて、67歳で安倍晋三氏が討たれました。亡くなってしまわれました。

9月26日?国葬をする事について、反対のデモや、訴訟迄準備中とのことです。

 私、直樹は日本大好き人間です。年一度、必ず伊勢神宮詣出も欠かしません。法政大学時代は、毎日、靖国神社の境内地を通り、手を合わせていました。

 故安倍さん、そして自民党の党是は、アメリカから押し付けられた日本国憲法の自主的改憲です。護憲の平和ボケはいけません。自分も改憲によって、対中露北鮮に対する一定の軍備を備えるべきと思っています。

あまりにも、日本人の何割かが平和ボケしています。

台湾有事で、ついに排他的経済水域に、中華人民共和国がミサイルを射ち込みました。北鮮の金正恩でも、日本海のちょっとギリギリで、弾道ミサイルを射程として、控え目にやっていましたよね。

ロシアのウクライナ侵攻は2月24日以来、既に6ヶ月を超えました。独裁共産主義国家の考えられない行動が続く中、安全保障にこれほど尽力された安倍首相の国葬を是としない同胞がかなりいる事は残念でなりません。

皆さんは、愛知県護国神社に行かれていますか。

県内の多くの80年程前の若者が、この国の為、命をおとしました。百田直樹の「永遠のゼロ」に、私も涙しました。家族全員、護国神社で英霊の方々にお祈りさせていただいています。私の父の下の弟も、呉で米軍の空襲で亡くなり、父も9年前に亡くなる迄、日本遺族会員として、日本武道館に行っていました。

 安倍さんの国葬について不満異論を言う人々は、この国の安全保障について、本当にわかっているのでしょうか。

日本が、中露北鮮によって攻め込まれ、同胞が殺戮されても構わんと考えているのでしょうか?該当国家の仕業は、昭和20年前に、いかにヒドかった事か、戦後の教育からはずされていますが、特に中露によって、多くの民々が、いかにヒドい殺され方をしていたのかを、皆さん、もう一度、文献をご覧ください。

 私は日本が好きです。伊勢神宮の砂利を歩き、熱田神宮で宮きしめんを食べ、愛知県護国神社で娘の結婚式に参列し、各県への旅行でその県内の護国神社に、出来るだけお詣りいたします。

 77年前、300万人の日本人が亡くなりました。

それは永遠のゼロならずとも、祖国の家族の為、若い挙兵が命を投げ出したのです。

 自分は臆病者ですから、鹿児島県知覧の特攻隊記念館や、沖縄のひめゆりの塔等へ行った都度、ただ涙を流すだけのダメ男です。

安倍さんは67年間、信念を貫かれました。

とても簡単には出来る事ではありません。

国葬についての私見、述べさせてもらいました。

2022年8月16日火曜日

流域治水

  全国には、109ヵ所の1級河川水系があり、私の地元名古屋市の中央を縦断する堀川は、庄内川水系の分流として、中部地方整備局より愛知県、そして平成19年には名古屋市へ、管理移譲されています。

 堀川が15.54㎞、新堀川が5.5㎞にわたって、堀川圏域河川整備計画が平成22年に策定されていますが、水質については、ご存知の通り、清流となる見込みがたたないまま、庄内川からの導水はわずかな程度にて、自己水源のない下水処理水+名古屋港の潮位変動による海水遡上の感潮河川です。

 平成12年、今から22年前の東海集中豪雨後に庄内川・新川の堤防決壊による伊勢湾台風以来の被害を招いた事は、記憶に新しいところです。

 2009年迄、市長を務められた松原武久氏は、なんとか、堀川への導水をはかる事で雨水の庄内川、新川への集中を回避できるよう、堀川浄化、美化を進められました。

 現市長はこの活動を止められてしまいましたが、私も堀川沿いに産まれ、この汚染河川とつきあってきた者として、名古屋の流域治水を、今一度再考すべきと強く思っています。

 

 今夏も、秋田県をはじめ東北での河川氾濫により、甚大な被害が出ました。

 2018年の西日本豪雨、2019年の台風19号、2020年の熊本豪雨と、浸水リスクは頻繁に発生しています。

 土地家屋調査士が、河川について発言するスタンスはないでしょうか。河川との境界立会以外、接点はありませんが、昨今、高低測量についてのオーダーも受けますし、ハザードマップの提出を測量成果に求められる事もあります。

 防災立国について、公明党伊藤渉氏の発言は興味深いところ、又、勉強する機会を地元政連にもお願いしたいところです。

2022年8月8日月曜日

不動産ID

愛知県は18番から。御存知、表題部の13桁の不動産番号です。

国内、全ての土地、建物ごとに、分譲マンションであれば、区分所有の専有部分ごとに存在する番号。

 国交省では今後、この13桁のうしろにハイフンでつないだ特定コード4桁を加え、17桁の不動産IDルールを用いると発表しました。

 この不動産IDルールガイドラインによると、この後半の4桁は、年々増加している区分所有分譲戸に加え、1つの不動産番号しかない非区分の賃貸マンションの部屋番号をこの4桁に右詰めで用いるとし、例えば2階の4号室は、-0204となり、更には商業用建物では、2桁の階層コードを4種類用意するとのこと。

 地上階はG0(半角のGと半角数字のゼロ)。

地下階ならB0(半角Bと半角数字ゼロ)

地上の中間階ならGM、地下の中間階ならBM。ミドル階ということか。

 「1812345678901」家屋の賃貸オフィスの18階は「1812345678901-G018」となり、これが賃貸マンションの18階2号室ならば「1812345678901-1802」。

 

 分譲マンションもややこしい。

 区分所有の一棟の建物は「18(13)-000B」建物を表す符号だそうです。

 そして専有部分が1部屋ならば「18(13)-0000」となり、日本のマンションは、通常の部屋番号がそのまま・・・ではなく家屋番号で特定されているので、-0000

 結果、土地も一筆、-0000。普通建物も、-0000

 要するに、土地家屋調査士の申請時に家屋番号で特定出来るものは17桁で、のこり、-0000

 特定出来ない非区分の建物と、区分建物(分譲)でも、商業・事業用のフロアは階層コードと階数を加えることによって特定しようとするもの。

 不動産ID17桁に都市計画情報や公的情報を連携することにより、国内の全ての不動産は、DX(デジタルトランスフォーメーション)促進の波にのります。

 登記は13桁。うしろのハイフン4桁。いつ、どこで、お目にかかりますやら。

  

2022年7月25日月曜日

盛土規制法

 法の施行を前に、今一度、静岡県熱海市伊豆山における不適切な処分土砂の事件を思い返してください。

 土地所有者が二転三転しています。誰か司法書士が関与をしています。司法書士は、対象の物件について何もチェックはしません。宅建業者、仲介者の仕事ですから・・・。    山だから測量はしていないのでしょうか。土地家屋調査士は関与していないのでしょうか。測量をしたところで、何に使われるのか、利用目的なんぞ知ったこっちゃない。登記地積と実測の違いを成果報告とするまで、対象土地がどのような傾斜か、崖か、平地か、土地家屋調査士には関係ない。高さ、勾配?高低測量は、調査測量実施要領、改め、業務取扱要領に特に定められてもいない。

 

 今回の盛土規制法は、土を盛る工程自体に適用されます。

 決して、従来でいう「盛土」の概念としての宅地造成や、道路、鉄道の法面の土木工事に限定されることなく、守るべき人命、財産のある市街地、集落や、道路や、大切なインフラ設備へ、流動化した土砂がどのような害をもたらすだろうか。厳しく規制しなければならない。

 守れないような施行ルールにしてしまったら、残土処分場やゴミの中間処理場、最終処分場は、今後、出来ないではないかという建設業界の声も聞きます。

逆でしょう。厳しく、人命等に影響が全くない土地を行政が選んで、そこに設置させてもらうような仕組みを提案するくらい、考えが及ばないものか。

 盛土への罰則強化や、行政代執行の規定整備の前に、この狭い国土の利用を、土地所有者にフリーに選ばせてしまう事を根本から改めるには、全ての土地取引に必ず関与する可能性が高い司法書士、そして私達 土地家屋調査士に何か抑止力はないものか。

 現地状況、写真資料、今、そこに起きている土壌、水みち、土砂崩れ・・・リスクについて、現場に行けば知り得た情報を「王様の耳はロバの耳」と、事務所の天井に向かって語るだけの私達。

 勿論、無指定地域、調整区域の山の中、谷底の登記測量は、なかなか依頼を受けるものではありませんが、一つ、頭の中に入れておきましょう。

 「不適切な盛土の発生を事前に減災する。既設の盛土、切土の崩落の可能性を知った時には、声をあげる。例え、地主、地権者法人に止められても・・・。」

〜レアケースですが。

2022年7月20日水曜日

冬の火箸

 夏の風鈴を創った、平安時代から続く、鉄を叩く53代目明珍当主 宗敬さん。

 NHK 生き残りの秘訣〜知恵の泉という番組を観て思いました。

 社会に通用する能力、通用する資格者のスタンス。1200年の歴史の対抗馬に、私達土地家屋調査士は、なれるでしょうか。

 永続性をもって、72年〜100年へと、皆さんはこの業界が続けられるかどうか、どう思っています?

 土地家屋調査士にしか出来ない独自性とか、突出能力って何なのでしょう。表示に関する登記を、法務局より完了証を受け取ってお客様に納める事は、独自性でしょうか?

 私の会長時代に皆さんにお伝えしていた、無償独占の土地家屋調査士に出来る仕事は、法1〜3条 使命規定をもって、残念乍ら限られていると思っています。

 なんとも拡張性の無い、限られた私達の仕事なのでしょうね。この文章、今、お読みいただいて、旧態依然の72年間、限られて、司法書士、宅建士の下請けのような土地家屋調査士像で、満足出来ますか?違いますよね。なのに何故、外海へ漕ぎ出さないのでしょう。

 火箸の如く、熱いモノを押しつけましょうか。そうじゃないと、16000人沈みますよ。直樹が言っているこの意味、わかりませんでしょうか?

 先の連合会副会長選挙におっこちた私がほざいても、ご承認いただけないでしょうが、この業界の登記を伴わない測量、調査成果作成の分野って、しっかり稼げるのに、なぁ~んにも連合会で把握していません。都会と地方・・・なんて言ったら叱られますが、都会・各政令指定都市中心部の測量に対し求められるリクエストに、連合会は、全くどこの部署もこたえていませんね。

 直樹1人が対応している訳ではないですよ。

都市部の同輩は皆、土地家屋調査士の職印によって、弁護士非弁72条がどうのこうのなんて関係なく、実際に日々、土地取引の一翼を担っていかないと、実際の売買測量の対応が出来ないって事をわかっているのに、皆さん登記にこだわる。

 登記が通る測量では、相隣関係は平和にならないのです。民法209条の改正を待たずとも、測量は、土地所有者が必要とする経済行為の仕事です。登記が出来るか出来ないかなんて、どうでも良いのです。

 なぜ、この事が全国の同輩にわかってもらえないのか。私が役員になり続けようとする、最大の理由です。

 私は、まだ何がしかの形で参画し、16000人に伝承しなければ、この業界は沈みます。

 

皆がやらないと私もやらない。

皆がやればワタシもやる。

沈没船ジョーク。

 

世界各国の人々が乗った豪華客船が沈没しかかってるが救命ボートは足りない。

船長が各国の人を飛び込ませるために放った言葉は・・・

 

アメリカ人・・飛び込めばヒーローになれる

イタリア人・・美女が泳いでる

フランス人・・飛び込まないで

イギリス人・・紳士は飛び込むものです

ドイツ人・・規則だから飛び込んで

日本人・・みんな飛び込みましたよ

韓国人・・日本人はもう飛び込みましたよ

 

皆と同じが安心。。。

変化に対応できないと生き残れないとダーウィンも言ってますが。

 

 このままでは、間違いなく沈みます。

異論のある方々、愛知会へご意見ください。おこたえをしていきます。

 

 そういえば・・・土地家屋調査士が売買測量の依頼を受けた時、直樹は契約書を観て、必ず確定測量の終了時期の打ち合わせをすると言ったら、そんな事は土地家屋調査士には関係無い。契約書をみる必要はないと愛知会江口研究所所長に断られました。

 現在、愛知県司法書士会では(他会は知りません)、売買契約書を必ず全文いただいて、不動産取引、売買登記を行い、不動産の登記原因証明情報という書面を作成します。

 中身まで見ていない司法書士も多いでしょうが、昨今、三為契約も、都心では増えています。

 これにも土地家屋調査士は対応し、しっかりとした仕事を納めなければいけませんね。

 老人のボヤキとして、放っておかれますか?

 

2022年7月19日火曜日

訃報

  那須真一郎会員が、令和4年7月18日に急逝されました。

現在まで、事業開発PTにて、共に協働会の商品開発を行っていました。新しい協働会作業服をまとって、電子会議で笑った姿が、つい先日の事。

 その前、私と4年間の役務にあっては、研修部理事を、とても献身的に務めてこられた。

 穏やかで、ハニかみ屋さんで、それでいて芯の強い仲間でした。

 愛知会の会員、元会員の訃報をうかがってきた中で、51歳の彼が召されたとは、最も悲しい出来事です。

 コロナ禍で、ただでさえ直接語り合う事が難しい今故に、悲しい・・・。


 土地家屋調査士 那須真一郎君のご冥福をお祈りいたします。