2018年5月31日木曜日

新年度スタート


 25日、総会終了。翌26日は司法書士の県総会。ご来賓の法務局等のみな様、ありがとうございました。

 法務行政の課題として、いわゆる私達登記関連として、地図作成の促進。オンライン申請環境への参加。相続未了も一因とする所有者不明土地問題。12年経過した筆界特定制度の利活用を、名古屋法務局長様より、行政を代表してのご挨拶をいただきました。

 この内、愛知会として、いずれも注目すべきなのですが、気がかりなのは、筆特と土地家屋調査士の関わりです。

 平成30年3月末に法務省民事局第2課と日調連は、筆特とADRをなんとか同じ土俵にあげて、それぞれの特性を生かした国民の利用促進をはかる為の方策について、全国にレポートを送られました。

 筆特の利用は、名古屋法務局において昨年度約150件と、前年の5割増のところ、あいち境界問題相談センターを窓口とする弁護士と土地家屋調査士との協働型ADRの申立件数は0件という、淋しい統計を直視しなければならず、担当委員会を早々に刷新し、平成14年、全国に先駆けてADRセンターを立ち上げ、取り組んできた愛知会の実効性を取り戻していくことが、本会の急務と考えるところです。

 さて、私共の総会情報。

 総会出席会員数359名のみなさんが受付通過。第2号議案につき、106票の財源見直しに反対の意思を投じられたことは、執行部として重く受けとめ、平成31年からの会費値上げを厳格な取り扱いをもってすすめてまいります。

 会員以外の方々にも、愛知会という組織が、この時期に、これからの経済状況に不安を感ずる土地家屋調査士が敢えて5月25日の通常総会において会費アップをはかろうとしたのか。

 私は会長として、黙ってこのまま世の私共の資格職能の必要性をわかっていただけないままに沈んでいってはいけない。強く、土地家屋調査士を世にうち出していく覚悟をしたということを宣言していきます。

 会員には様々な個人事情もあります。1100名余のパワーをどのように世の中の不動産市況、建築、住宅業界とのかねあい、そして、土地建物の利用状況に照らして、登記を伴った測量調査を行なうこと。更には、登記申請を伴わない測量業務成果が活用されていくのか。このような着眼点から、私共の職能が何を求められ、何を納品することが良いのか?

 つまり、従来の土地家屋調査士の行なってきた仕事成果に足りない点があったのではないか。ユーザー眼線で業務を洗い直すことから、帰属母胎の会務は、会員に情報還元をするためにも、積極的に会務を行なう覚悟が要るのです。

 今まで通りでは駄目。何から手をつけるか。ご注目ください。

2018年5月22日火曜日

本会総会へのご質問、ありがとうございます

 5月25日は、グランコート名古屋・金山のホテルにて、愛知会土地家屋調査士会総会開催日です。
13時の開会より、多くの同輩の方々のご出席を、心よりお待ちしています。



 この日は、公益社団法人愛知県宅地建物取引業協会と、一般社団法人愛知県不動産鑑定士協会の友好2団体の総会とダブルブッキングしており、また、私共の隣接、岐阜会、石川会も同日に総会を予定しています。
前日24日に富山会。既に、三重会と福井会は先週19日に終えられています。
 
 今回、多くの総会質問をいただきました。当日、ほぼ原文にて配布をできるようとりまとめると共に、丁寧に、一件毎に席上説明と質疑を重ねたいと考えていますが、会場においでいただき、私伊藤の直接回答を聞いていただけることが、この1年間の総括となり、又、平成30年度新しい執行の方向性に影響することとなるものと、今日も準備を整えています。
 
 愛知会会員のみなさんのお手許に届いた総会資料の表紙は、書道家であられる熱田支部の輕海益世会員にご協力いただきました。
『想』という一文字を頂戴しました。
 34年間、自分の土地家屋調査士人生は、昭和25年7月31日にこの制度が誕生して丁度半分の時代を体験したこととなります。会員番号1841番。この登録時点で1840名の先輩会員がおられ、その後約1100名余の新人が登録をし、業界の中で生計をたて、法3条に悩み、又は救われて毎日を過ごしています。
 日々「土地家屋調査士を生きる想い」について、この1年間、まずは楽しく会長職を務めさせていただきました。

 役員のみなさんには随分とワガママもお願いしてきましたが、全てこの制度と仲間の今日の為、将来の為。それはそのまま国民の為に、この制度が存在してきた68年間というものを、常に感謝の念を抱きながら、温故知新。考え続けることです。その為には、時間的制約にとらわれず、会費の浪費は極力発生させないよう、自分を律して総会当日を迎えることで、説明させていただきましょう。

 総会資料のP118。
事業大綱はほぼ100日前に作成した総論ではありますが、前もってお目通しいただき、又、当日用に、寄せられた直近のご質問につきましては、上述の通り一件ずつ、必ず私からもお話しを加えて回答をさせていただきます。


想。
 
 あなたの土地家屋調査士に対する想いは、いかがでしょうか。本会総会会場にて。同じ時間、同じ場所にて、想いを聞いてみましょう。


2018年5月8日火曜日

宮内庁の境界標

 GW中、奈良県は高松塚古墳、石舞台のある明日香を訪ねました。
 

 蘇我馬子、聖徳太子の生きた6世紀。入鹿の首塚と云われる石塔が残る飛鳥寺は、日本で最初に仏舎利を埋めたといわれる寺院。


レンタサイクルで、のどかな坂道をたどり飛鳥資料館に着くと、古いこの地方の地図に関する展示がされていました。

昭和47年に高松塚の石室を関西大学のチームが初めて掘り出し、そこに彩色された1600年前の風俗画や玄武、白虎を発見したという記録映像を観た後に、明日香一帯の和紙絵図が現在の航空写真等と共に数多く展示されているコーナーに入ります。

明治後半の公図の中で、石舞台が田畑のどまん中の一筆の中に在ったとか、入鹿の首塚もひとつの地番で、周囲の農地と異なった彩色が施された様子等が展示されていました。

明治6年より新政府が行った地租改正事業による明治12年の奈良県改正租図から、地押図などが歴史研究家の方々の視点で数多く展示されていたのですが、土地家屋調査士の見方からするといかがなものか、という解説もされていました。

明日香の地は、ほぼ平坦ながらも、大和三山 耳成山、畝傍山、香具山といった、神が宿る自然の山と、人の手で創られたであろう多くの古墳、陵があり、更には宮内庁の立看板、鉄柵で囲まれ、かつて社会科の授業で覚えかけた天皇の名が、そこかしこに登場する、いわゆる山の辺の道へとつながっていきます。

宿をとった近鉄橿原神宮駅の北西に位置する神宮境内は広大で、休暇中日でも参拝者は混み合うほどのことの無く、神武天皇即位の跡として紀元2678年と記された大きな板書が用意され、古墳時代の大和朝廷初期が、半ば神話であったとしても神聖な気持ちをもって、玉砂利を踏みしめてまいりました。

昭和64年1月7日から平成元年1月8日と登記申請日付を切り替えて30年余り。

日本国の和暦ルール。

私の息子は、みどりの日は平成18年まで昭和の日だったと、人前で話していましたが、還暦を越えた自分にとって4月29日は、やはり天皇誕生日。昭和で29年間、平成で31年間。来春発表される新元号を用いて登記申請をする頃には、土地家屋調査士職歴35年を迎えます。

太古の昔から土地はあり、数多くの陵墓は同じ位置にて後世の民により、気ままに掘り起こされることもある。

此の国の美しさ、そして歴史そのものに触れてきました。

2018年5月1日火曜日

GW中、愛知会総会資料をご覧ください


 といっても、会員の広場内で、会員限定の公開です。しかしながら、会長のトップブログにてお知らせしないと、折角の1ヶ月前の資料アップの告知が弱くなってはなりません。

  4月23日の愛知会理事会において、平成30年度の定時総会資料掲載内容を全文、了承を受けました。細かい字句の修正をはかる為、総務部の責任において印刷業者への最終校正中ではあるものの、99%同一内容にて、5月25日の定時総会審議事項等をアップさせていただきました。


 
 そして4月27日の東三支部総会に私伊藤直樹も出席させていただき、11支部、全ての支部総会が無事終了しました。今回、私は7会場にて挨拶をさせてもらいましたが、当然に、本会総会の①会費値上げ、②選挙ルール改良、③財源見直しの為の外部法人設立の3点を、必ず、当日の参加者の方々に概容をお伝えする機会を得ました。開催日の重複した熱田、名東、昭和、名西の4支部のみなさんには、梅村、近藤、佐原、服部の4副会長が、やや固めの会長挨拶を代読してもらったかと察しますが、来年は、出来れば自らの声を、4支部の方々にもお伝えできればと思います。
 
  会長の部屋、会務通信Web版、そして今回の総会資料Web版をどれだけの会員のみなさんにご覧いただいているのか。カウントをしようとすれば、それなりの費用もかかると考え、特に%を求めることはせずに書き続けます。そして、この会務に助力してくれている役員のことを察し、今日からWeb版等、ホームページの隅々にまて、目を通していただける方が一人でも十人でも増えていただけることを信じています。

 

今回の総会資料の表紙は、『想い』と読んでください。

熱田支部会員であり、書家輕海益世先生の作品を使わせていただきました。
資料P2に、私の総会ご挨拶として、この事に触れています。

 外部の方にはお伝えしづらい定時総会のやりとりですが、もしよろしければ、愛知会土地家屋調査士会員に、このあたりのいきさつはお尋ねいただいてもよろしいのでは?

要するに、愛知県土地家屋調査士会は、一段階段を昇ったのです。
 会務通信という項で案内している通り、ホームページを介してのみ、業界単位会の情報と会員はつながっていく段へ昇ったのです。
 


 平成17年3月7日のオンライン登記申請を本則とした不動産登記法の改正がなされて以来、土地家屋調査士は隣接職能、司法書士以上にこのオンライン化の環境づくりに、法務省民事局民事第2課との協議を続けてきました。司法書士の権利登記部門は登記記録への展開上、私見ながら、障害のほぼ無い申請等環境にあるのに対し、土地家屋調査士業界はただオンラインするだけでは、不動産の物理的状況の判断について、かかる登記官と申請代理人土地家屋調査士との間のコンセンサスが確定できないとなると、不都合な点が、相当に多くあります。
 たしかに現在では司法書士事務所本職・補助者はほぼ法務局、支局、出張所に訪ねてくることがなくなりました。しかし土地家屋調査士は、不動産表示登記の実務上、処理に関して、担当される登記官等のフェイスtoフェイス談判が必要な時もあり、明治以来の古い絵図、土地台帳附属地図を測量のベース資料として閲覧に訪れることが、しばしばあります。


 土地家屋調査士、司法書士の業務は、この13年間余に随分と異次元になった感があります。
 

 愛知会会員のみなさんに改めて告知します。

 5月10日以降は、印刷を終えた紙媒体の総会資料が各事務所へ郵送されますが、今回の総会上程議案には是非ともWeb版資料を早めにご一覧の上、本会宛、ご質問を一件でも多くお寄せいただきたいと思っています。会費の値上げは痛みです。誰だって喜んで承認する審議事項ではないのです。
  であれば、多くの質問・疑問点を私が自ら率先してご説明し、少なくとも来場いただける会員のみな様にご納得いただけるよう、回答を用意いたしますので、何卒もどんなことでも結構ですから本会へお寄せください。
 
 会話なくして、決まってしまった・・・・は、いけません。