2019年3月30日土曜日

再度、お伝えします。


 名古屋市内の測量履歴を、緑政土木局路政部道路利活用課境界測量総括係のみなさんのご協力を得て、平成31年5月から一定のルールで公開いただくことになる予定です。

 年間に私共土地家屋調査士が、ほぼ99%のシェアで市内の市有地、主に道路との境界確認申請を行なっています。

 愛知県内の54市町村の内、名古屋市だけはこれまで諸々の事情を理由として、次の測量する調査士に対し、これから測る街区を、いつ誰が触っていたかどうか。公開していただけませんでした。

 今日時点でも、市役所内の最終決定はなされていません。

あくまで予定でのお知らせとなりますが、想定される5月GW明けの履歴公開は画期的なことなのです。

 まずは、平成25年から平成29年までの5年間分、約3万箇所の過去測量が行なわれた情報が公開されます。平成21年から平成24年までの4年間分も追って公開されます。



愛知県土地家屋調査士会では、平成31年3月27日の理事会にて、この運用の細則を決議し、名古屋市から公開いただける測量履歴を、市内16区にプロジェクト担当者を置いて、数年前に境界確認申請代理人として、仕事を行なった調査士に対する照会仲介人を担います。調査士同士でダイレクトには問い合わせをしないルールとしました。ここで大切なのは、法務局に登記申請をなして、地積測量図が提出をされた以外のいわゆる登記申請を伴わない建築用敷地の確定測量や売買用の確定測量が行なわれた際のデータを、次に測量業務を受託した調査士へ、情報提供することが出来るように協力しあう新ステージです。

 勿論、恥ずかしながら、全く新しくない情報交換である事はわかった上で、熱をこめて、書き込みさせていただいています。全国的に、いや愛知県内でも、市町村役場にてこのような他の調査士の境界立会情報は、ほぼあたり前に行なわれきました。

 名古屋市では、これが個人情報等々を理由に公開されてこなかった。画期的なのです。それだけに、市内に350名程いる調査士が照会されたとして、基準点測量した周囲からの全データや引照点、街区の座標情報を早々に、同輩へ送信していただけるものか、一枚の確定測量図でも、提供してくれないのか。やってみないとどうなるかわからない。

平成31年5月あくまでも本会を介しての名古屋市内測量手法革命が始まります。

 個人的には、自分が測った過去の資料を提供したくないという回答に対し、即処分という規定がある訳ではないというものの、幾年間かけて、個々の過去事件処理について、責任ある対応につき、自信をもって、情報交換しあえる状況が出来あがることが望ましいと思っています。

 愛知県内の調査士は1100名。名古屋市内での測量業務は、およそ1件あたり35万から100万円+αかかります。

 このブログをお読みいただく、一般の市民のみなさん。

 30万円以下で仕事を受託するような弱い心の調査士には登記依頼しないでください。

将来、隣接地権者との間で遺恨がのこるような仕事をする同輩の可能性が大。

 つまり、行なった仕事が将来5年、10年、30年経っても、復元可能であり、責任が負える確定測量を行なわない限りは、今回のデータ公開、情報交換のステージにのれない残念な会員は、愛知会として、整理淘汰すべきと決意していきます。

 会員のみなさんも心してください。情報交換が出来ないような仕事をする会員はアウトです。今後は、平成30年以降のデータも、平成21年から23年の履歴も、名古屋市から公開していただけます。

 お互いが、境界の確認した際に、自信をもって、5年、10年、50年後もこの境界標識の位置で、間違いない筆界であり、合意された所有権界であるといえる仕事をしていきましょう。



今回の名古屋市の英断に、私は感謝しています。名古屋市内の大部分の土地は、たしかに日本全国の複雑な地籍、地図しかない地域と比べ、わかり易い整理等のととのった測量対象エリアです。

しかし、隣接する土地、街区内の直近の測量履歴をちゃんと確認しないと、必ず境界位置を決めた過去の他の調査士の成果と矛盾が生じ、後日、その街区内での安心、安全がおびやかされることになります。

一件毎の30万、40万の報酬の為だけの為に、土地家屋調査士は仕事をやっていてはいけない。他の同輩、先輩調査士の成果資料との整合性を確定しながら、今受託した仕事に自信をもってのぞめる環境づくりを始めるのです。



この新方式に、是非参加する。その為、愛知会HPにて、自分が受託した土地の関係街区を測量された同輩がいたのかどうか必ず、今後は調べることを、測量事前調査の必須工程とすること。

それをしないと、調査不足と言われても仕方が無いステージが始まるという事について確認してもらいます。



HP、5月7日以降、毎日のぞき続けてもらいます。業務上の義務が増えます。


2019年3月18日月曜日

維新の風

 3月15日、福井県会の定例研修会に講師として招かれました。
第1部の自分の講演内容は、3条領域外の業務について、現在の業界を取り巻く状況を、知る限りお伝えしながら、+α生き残り策を100分。
  続いて2部の倫理&コンプライアンスについて、大阪会専務理事 能勢勝彦先生が、熱く、調査士の抱える弱さについて語られました。
 
 大阪会の現状は、綱紀案件が全国でダントツ。愛知会で、2年前に驚きと共に、何故手を染めてしまったのかという公文書偽造、偽造公文書行使…が実は頻繁に起きているとの報告を交えながら、愛知会よりも会員数が3番手に位置する現在の関西状況も確認させていただく機会となりました。

 
 大阪の都構想。自分は賛成です。
維新の会の前代表、橋下徹弁護士の語りを2月初めに聴講し、この3月にダブル選挙を仕組んだ、松井、吉村の両首長が、これまでの閉塞感を既にパネル何枚もぶち破ってきた経緯を伺い、同感させていただきました。
 2025年の大阪万博会場予定地の夢州。1400億円を投じて大阪市が税金をもって埋め立て、長く放置されている負債。
これを半年間の万博と、引き続きカジノをエッセンスとする統合型リゾート、IR法の具現化によって有効活用するというならば、見てみたい。
 愛知、三重の県境には、木曽岬干拓地という、これまた145億円で未利用のまま、両県が分割して購入したものの、全く将来の計画は見えていない。
 
 話を元に戻すと、大阪土地家屋調査士会は愛知会同様、幾度も全国のイニシアチブを握りながらも、結局は江戸幕府御三家が如く身動きのとれないスタンスにとどまり、役員のみなさんとの交流を通じ、歯がゆい状況を自問自答しているというのが事実か。
 事務局長として、アウェー講師として、能勢専務は素敵な方でした。そして、いみじくも土地家屋調査士の現状。受験者減と表示登記への消極的!?取り組み。ノーアイデアの我々に内部の仲間の一員として、私伊藤直樹と意見を同じくした点が多々あった旨、報告いたします。

 維新の会、自民党。
共に自身の考え方としては反旗を掲げるものではないのですが、現在の土地家屋調査士制度を考える時に、これまでに、ありきたりの法務省民事第二課の言われる通りでは、明日はない。
 3条領域外業務について、まだ愛知会内でほんの入り口を語るだけで反発もあることを認識しています。全国の同業の疲弊は、もっと悲惨な状況にあります。
愛知会だけでもまず生き残るガラパゴス宣言。
いや、愛知会というフラスコの中で醸造して、形にしたプラス要素を一気に全国に拡散するようなガラパゴスの効能。

  色々、考えさせられます。


  調査士法の一部改正のこと。いきさつ。4~6月中には全てハッキリします。
 そして、6月明けの愛知会研修会の場にて、愛知会会長職の立場にあるとするならば、全国の土地家屋調査士の新たな構想への挑戦について、自分なりに語れるように準備したく、勉強を続けてまいります。



日々丹精です。

2019年3月11日月曜日

連合会に風?


 岡田会長が一言も発言されることのない、不思議な?地籍問題研究会に出席してきました。当日は、国交省の地籍整備の在り方一色でした。
  3月9日。
  この会は、9年前に調査士連合会の肝入りで発足。国交省との、調査士側から連携ができる交流の場として立ち上げたものです。
 日比谷のコンベンションホールには、顔馴染みの現職、元役員。そして若手の同輩があふれていました。


 
 さて、皮肉に聴こえるかもしれないですが、連合会の現状について、個人的な・・・・ではなく、愛知会会長として、正直、批判を続けています。
今、国会に土地家屋調査士法の改正が上程され、通過します。一般会員には事前通告なし。司法書士法改正の完全なる相乗りです。
 
 愛知会の政治連盟加入者の方へ聞いてみてください。全国の調査士情報を覗いてみてください。どこにも、法改正運動の軌跡は見られません。とても恥ずかしいと思っています。
 懲戒処分権者が法務局長から法務大臣へと変更されます。税理士はもともと財務大臣に処分されていました。弁護士には自主懲戒権があります。そして、処分の3態様は、業務禁止、業務停止、戒告となっています。
この戒告に対し、処分内容に対する聴聞手続が保障されます。
 除斥期間7年が新設となり、東京の民事二課の一元的な懲戒手続を適正、迅速、且つ合理化がはかられます。一人法人を可能とし、清算終了したといっても懲戒逃れが防止されます。

 使命規定が土地家屋調査士、司法書士、各法の第1条に加わることが冒頭に説明されたとして、要は、業務範囲の拡大、活動範囲の広域化に伴い、監督官庁の監視のレベルがランクアップする改正です。土地家屋調査士の私達には、後付けで説明を受ける、相乗り改正が国会で通過していく。
とまどうのみです。