2018年6月15日金曜日

熊本への想い


個人事務所の慰安旅行を、厳しい(?)台所事情を無視して、6月8日金曜日から1泊の弾丸ツアーを挙行しました。

 県営名古屋空港はセントレアよりも至近。FDAという静岡の航空会社の、色とりどりの12機が、全国の適宜の空港にアクセスしています。13時35分発、色鮮やかな黄緑色の機体で熊本空港まで70分のフライト。九州の地に降り立ち、バスに乗り換え、とある温泉旅館へ。

 土地家屋調査士として、平日金曜の熊本市内を経由して、阿蘇の火山帯丘陵地を抜けていくバスの窓から観る景色として気になったのは、復旧工事途上の国道、県道、崩落した丘や山肌の現状でした。

  2年前の4月14日。そして16日にわたって、熊本県と大分県で発生した震度7の熊本地震。直接の死者50名、関連死を加えると267名の尊い人命が失われた最大の被害地こそ、熊本空港がある益城町と南阿蘇村でした。50名目の死者として、4ヶ月後に22才の大学生のご遺体が、黄色のトヨタ「アクア」から発見されたことを記憶されている方もみえると思います。

 崩落した阿蘇大橋の下流約400mの川岸。ご両親らが独自に捜索を続けられて7月24日に車を発見。8月11日に熊本県警や消防の方々が本格的な捜索を再開し、収容され、焼香・・・。




 熊本会の吉田末春会長によると、土地家屋調査士の政治連盟入会率99%(284名中282名 H27.4月当時)をバックに、先の震災時には会の会員が罹災状況の調査や多くの活動に、それこそ作業着にて、汗を流されたとのこと。

 
 新しく架けられる阿蘇の高架橋工事を横目に見ながら観光バスにて通過する際、目の潤んだガイドさんの説明を耳にしながら、思わずハンカチを用いた次第でした。

 

2018年6月12日火曜日

相続税務


総会後、あっという間の6月中旬へ。1ヶ月経ちました。

 中部ブロック・連合会。各々総会がまだあっての執行部2年目です。

 

 紀州のドンファン、こと野崎幸助氏 77才の死去の後、㈱アプリコを経営する社長他界後の個人、法人土地の名義変更に、資格者としては、むしろ気をとられます。

22才の旧姓須藤早貴さんが4分の3、いわゆる正式な配偶者となられて手続きをすすめられるのか。まさか、仮に殺人、殺人未遂の実刑確定による法定相続権欠格者となった場合、相続税申告の当事者は、他の兄弟6名・・・・且つ、ご長男等が亡くなられているらしく、甥姪の方々への相続税負担も考えると、5月24日から10ヶ月目の相続税申告期日、平成31年3月24日には、50億の総資産(個人か法人か不明…)のMAX38億が(法定相続分4分の3)早貴さんへ、6人の他の兄弟(甥姪の代襲相続も既に発生とのこと…)1人あたり2億の法定相続分があるのですから、納税資金捻出も大変です。

 

 どうやら、遺産分割協議には、8ヶ月+αの介護を亡くなる寸前まで働かれた60代の家政婦さんも加わって、寄与分4000万円を要求されるような状況ですね。

 遺贈は正式な遺言様式が整わない限り、×。そして遺言書で愛犬イブちゃんへの相続も、勿論×。

 

ですから、僕の心配の対象は、亡くなって10ヶ月目。3月24日迄に誰が相続税申告を、50ヶ所の遺産不動産の評価についても、粛々と計算されて、申告納税することになるものか?

 申告を延ばせば、延滞税14.6%が3ヶ月目以降かかります。

 恐ろしや・・・

 

 愛知会では、7月12日(木)ウインクあいち(大ホール)午後18時15分より、又、豊橋商工会議所にて7月27日(金)午後13時30分より、相続税等の税務に関する定例研修テーマを用意しました。

会場にて、ドンファンの相続についても解説いただきましょう。

2018年5月31日木曜日

新年度スタート


 25日、総会終了。翌26日は司法書士の県総会。ご来賓の法務局等のみな様、ありがとうございました。

 法務行政の課題として、いわゆる私達登記関連として、地図作成の促進。オンライン申請環境への参加。相続未了も一因とする所有者不明土地問題。12年経過した筆界特定制度の利活用を、名古屋法務局長様より、行政を代表してのご挨拶をいただきました。

 この内、愛知会として、いずれも注目すべきなのですが、気がかりなのは、筆特と土地家屋調査士の関わりです。

 平成30年3月末に法務省民事局第2課と日調連は、筆特とADRをなんとか同じ土俵にあげて、それぞれの特性を生かした国民の利用促進をはかる為の方策について、全国にレポートを送られました。

 筆特の利用は、名古屋法務局において昨年度約150件と、前年の5割増のところ、あいち境界問題相談センターを窓口とする弁護士と土地家屋調査士との協働型ADRの申立件数は0件という、淋しい統計を直視しなければならず、担当委員会を早々に刷新し、平成14年、全国に先駆けてADRセンターを立ち上げ、取り組んできた愛知会の実効性を取り戻していくことが、本会の急務と考えるところです。

 さて、私共の総会情報。

 総会出席会員数359名のみなさんが受付通過。第2号議案につき、106票の財源見直しに反対の意思を投じられたことは、執行部として重く受けとめ、平成31年からの会費値上げを厳格な取り扱いをもってすすめてまいります。

 会員以外の方々にも、愛知会という組織が、この時期に、これからの経済状況に不安を感ずる土地家屋調査士が敢えて5月25日の通常総会において会費アップをはかろうとしたのか。

 私は会長として、黙ってこのまま世の私共の資格職能の必要性をわかっていただけないままに沈んでいってはいけない。強く、土地家屋調査士を世にうち出していく覚悟をしたということを宣言していきます。

 会員には様々な個人事情もあります。1100名余のパワーをどのように世の中の不動産市況、建築、住宅業界とのかねあい、そして、土地建物の利用状況に照らして、登記を伴った測量調査を行なうこと。更には、登記申請を伴わない測量業務成果が活用されていくのか。このような着眼点から、私共の職能が何を求められ、何を納品することが良いのか?

 つまり、従来の土地家屋調査士の行なってきた仕事成果に足りない点があったのではないか。ユーザー眼線で業務を洗い直すことから、帰属母胎の会務は、会員に情報還元をするためにも、積極的に会務を行なう覚悟が要るのです。

 今まで通りでは駄目。何から手をつけるか。ご注目ください。

2018年5月22日火曜日

本会総会へのご質問、ありがとうございます

 5月25日は、グランコート名古屋・金山のホテルにて、愛知会土地家屋調査士会総会開催日です。
13時の開会より、多くの同輩の方々のご出席を、心よりお待ちしています。



 この日は、公益社団法人愛知県宅地建物取引業協会と、一般社団法人愛知県不動産鑑定士協会の友好2団体の総会とダブルブッキングしており、また、私共の隣接、岐阜会、石川会も同日に総会を予定しています。
前日24日に富山会。既に、三重会と福井会は先週19日に終えられています。
 
 今回、多くの総会質問をいただきました。当日、ほぼ原文にて配布をできるようとりまとめると共に、丁寧に、一件毎に席上説明と質疑を重ねたいと考えていますが、会場においでいただき、私伊藤の直接回答を聞いていただけることが、この1年間の総括となり、又、平成30年度新しい執行の方向性に影響することとなるものと、今日も準備を整えています。
 
 愛知会会員のみなさんのお手許に届いた総会資料の表紙は、書道家であられる熱田支部の輕海益世会員にご協力いただきました。
『想』という一文字を頂戴しました。
 34年間、自分の土地家屋調査士人生は、昭和25年7月31日にこの制度が誕生して丁度半分の時代を体験したこととなります。会員番号1841番。この登録時点で1840名の先輩会員がおられ、その後約1100名余の新人が登録をし、業界の中で生計をたて、法3条に悩み、又は救われて毎日を過ごしています。
 日々「土地家屋調査士を生きる想い」について、この1年間、まずは楽しく会長職を務めさせていただきました。

 役員のみなさんには随分とワガママもお願いしてきましたが、全てこの制度と仲間の今日の為、将来の為。それはそのまま国民の為に、この制度が存在してきた68年間というものを、常に感謝の念を抱きながら、温故知新。考え続けることです。その為には、時間的制約にとらわれず、会費の浪費は極力発生させないよう、自分を律して総会当日を迎えることで、説明させていただきましょう。

 総会資料のP118。
事業大綱はほぼ100日前に作成した総論ではありますが、前もってお目通しいただき、又、当日用に、寄せられた直近のご質問につきましては、上述の通り一件ずつ、必ず私からもお話しを加えて回答をさせていただきます。


想。
 
 あなたの土地家屋調査士に対する想いは、いかがでしょうか。本会総会会場にて。同じ時間、同じ場所にて、想いを聞いてみましょう。


2018年5月8日火曜日

宮内庁の境界標

 GW中、奈良県は高松塚古墳、石舞台のある明日香を訪ねました。
 

 蘇我馬子、聖徳太子の生きた6世紀。入鹿の首塚と云われる石塔が残る飛鳥寺は、日本で最初に仏舎利を埋めたといわれる寺院。


レンタサイクルで、のどかな坂道をたどり飛鳥資料館に着くと、古いこの地方の地図に関する展示がされていました。

昭和47年に高松塚の石室を関西大学のチームが初めて掘り出し、そこに彩色された1600年前の風俗画や玄武、白虎を発見したという記録映像を観た後に、明日香一帯の和紙絵図が現在の航空写真等と共に数多く展示されているコーナーに入ります。

明治後半の公図の中で、石舞台が田畑のどまん中の一筆の中に在ったとか、入鹿の首塚もひとつの地番で、周囲の農地と異なった彩色が施された様子等が展示されていました。

明治6年より新政府が行った地租改正事業による明治12年の奈良県改正租図から、地押図などが歴史研究家の方々の視点で数多く展示されていたのですが、土地家屋調査士の見方からするといかがなものか、という解説もされていました。

明日香の地は、ほぼ平坦ながらも、大和三山 耳成山、畝傍山、香具山といった、神が宿る自然の山と、人の手で創られたであろう多くの古墳、陵があり、更には宮内庁の立看板、鉄柵で囲まれ、かつて社会科の授業で覚えかけた天皇の名が、そこかしこに登場する、いわゆる山の辺の道へとつながっていきます。

宿をとった近鉄橿原神宮駅の北西に位置する神宮境内は広大で、休暇中日でも参拝者は混み合うほどのことの無く、神武天皇即位の跡として紀元2678年と記された大きな板書が用意され、古墳時代の大和朝廷初期が、半ば神話であったとしても神聖な気持ちをもって、玉砂利を踏みしめてまいりました。

昭和64年1月7日から平成元年1月8日と登記申請日付を切り替えて30年余り。

日本国の和暦ルール。

私の息子は、みどりの日は平成18年まで昭和の日だったと、人前で話していましたが、還暦を越えた自分にとって4月29日は、やはり天皇誕生日。昭和で29年間、平成で31年間。来春発表される新元号を用いて登記申請をする頃には、土地家屋調査士職歴35年を迎えます。

太古の昔から土地はあり、数多くの陵墓は同じ位置にて後世の民により、気ままに掘り起こされることもある。

此の国の美しさ、そして歴史そのものに触れてきました。

2018年5月1日火曜日

GW中、愛知会総会資料をご覧ください


 といっても、会員の広場内で、会員限定の公開です。しかしながら、会長のトップブログにてお知らせしないと、折角の1ヶ月前の資料アップの告知が弱くなってはなりません。

  4月23日の愛知会理事会において、平成30年度の定時総会資料掲載内容を全文、了承を受けました。細かい字句の修正をはかる為、総務部の責任において印刷業者への最終校正中ではあるものの、99%同一内容にて、5月25日の定時総会審議事項等をアップさせていただきました。


 
 そして4月27日の東三支部総会に私伊藤直樹も出席させていただき、11支部、全ての支部総会が無事終了しました。今回、私は7会場にて挨拶をさせてもらいましたが、当然に、本会総会の①会費値上げ、②選挙ルール改良、③財源見直しの為の外部法人設立の3点を、必ず、当日の参加者の方々に概容をお伝えする機会を得ました。開催日の重複した熱田、名東、昭和、名西の4支部のみなさんには、梅村、近藤、佐原、服部の4副会長が、やや固めの会長挨拶を代読してもらったかと察しますが、来年は、出来れば自らの声を、4支部の方々にもお伝えできればと思います。
 
  会長の部屋、会務通信Web版、そして今回の総会資料Web版をどれだけの会員のみなさんにご覧いただいているのか。カウントをしようとすれば、それなりの費用もかかると考え、特に%を求めることはせずに書き続けます。そして、この会務に助力してくれている役員のことを察し、今日からWeb版等、ホームページの隅々にまて、目を通していただける方が一人でも十人でも増えていただけることを信じています。

 

今回の総会資料の表紙は、『想い』と読んでください。

熱田支部会員であり、書家輕海益世先生の作品を使わせていただきました。
資料P2に、私の総会ご挨拶として、この事に触れています。

 外部の方にはお伝えしづらい定時総会のやりとりですが、もしよろしければ、愛知会土地家屋調査士会員に、このあたりのいきさつはお尋ねいただいてもよろしいのでは?

要するに、愛知県土地家屋調査士会は、一段階段を昇ったのです。
 会務通信という項で案内している通り、ホームページを介してのみ、業界単位会の情報と会員はつながっていく段へ昇ったのです。
 


 平成17年3月7日のオンライン登記申請を本則とした不動産登記法の改正がなされて以来、土地家屋調査士は隣接職能、司法書士以上にこのオンライン化の環境づくりに、法務省民事局民事第2課との協議を続けてきました。司法書士の権利登記部門は登記記録への展開上、私見ながら、障害のほぼ無い申請等環境にあるのに対し、土地家屋調査士業界はただオンラインするだけでは、不動産の物理的状況の判断について、かかる登記官と申請代理人土地家屋調査士との間のコンセンサスが確定できないとなると、不都合な点が、相当に多くあります。
 たしかに現在では司法書士事務所本職・補助者はほぼ法務局、支局、出張所に訪ねてくることがなくなりました。しかし土地家屋調査士は、不動産表示登記の実務上、処理に関して、担当される登記官等のフェイスtoフェイス談判が必要な時もあり、明治以来の古い絵図、土地台帳附属地図を測量のベース資料として閲覧に訪れることが、しばしばあります。


 土地家屋調査士、司法書士の業務は、この13年間余に随分と異次元になった感があります。
 

 愛知会会員のみなさんに改めて告知します。

 5月10日以降は、印刷を終えた紙媒体の総会資料が各事務所へ郵送されますが、今回の総会上程議案には是非ともWeb版資料を早めにご一覧の上、本会宛、ご質問を一件でも多くお寄せいただきたいと思っています。会費の値上げは痛みです。誰だって喜んで承認する審議事項ではないのです。
  であれば、多くの質問・疑問点を私が自ら率先してご説明し、少なくとも来場いただける会員のみな様にご納得いただけるよう、回答を用意いたしますので、何卒もどんなことでも結構ですから本会へお寄せください。
 
 会話なくして、決まってしまった・・・・は、いけません。

2018年4月19日木曜日

熊本・大分復興


1.17、阪神淡路。3.11、東日本。そして4.14。熊本と大分の2県で、関連死を含め267名の犠牲者を出した熊本地震から2年が経ちました。

現在も、約3万8000人が仮設住宅で暮らし、14日、16日の前震、本震によって43,310棟の建物が全半壊しました。

 

国土交通省国土技術政策総合研究所や、国立研究開発法人建築研究所をはじめ、多くの大学等の研究者が現地入りし、日本建築学会九州支部を中心とした調査隊が組織されました。

ゴールデンウィーク前後に、延べ2652棟の悉皆(しっかい)調査が行われた事実は他稿にお任せするとして、1981年、昭和56年6月1日の建築基準法改正を境に、木造住宅の被害状況についてコメントしたいと思います。

それまでの旧耐震基準で建てられた古い家屋は、当然大きな被害を受けたことから、例えば住宅の中に筋かいを入れた壁や、面材料を釘打ちし、耐力壁を必要な量だけ設ける増改築工事をすることを国は推奨し、2000年の法改正時には、柱の上下を留める金物の選び方や留め付け方法を中心に基準がアップされました。

熊本県益城町では、まず1981年以前の古い木造軸組構造住宅が多く、土塗壁に筋かいの接合部の留め付けも不備。更に2階外壁の下に1階の壁や柱がないような配置の不備、木材の生物としての劣化による強度低下・・・・さまざまな要因は全て、阪神淡路大震災の頃から言われ続けている被害要因であって、今回新たに露見したものは一つもないといった報告を読みながら、自分なりに考えてみています。

現在会長として、愛知県内54市町村の空家対策の協定締結調印式等に随時出向く都度、自説を述べさせていただく事としています。

あっさり申し上げましょう。

 宅建業界の各位に、私直樹はアプローチします。

  空家マイスターとか、旧耐震の家屋を有効利用する前提で事を進めておられる。正直私は、土地家屋調査士会を代表して、旧耐震住宅は壊さなければいけないと自説を進言しています。

 空家バンク、空家マイスターと称して、震災時に倒壊するような建物を、安く賃貸したり、仲介手数料の為だけに、安かろう悪かろう住居を斡旋することは、私としては人災の幇助と考えます。

 耐震補強がしっかりなされた家屋。2000年以降の新耐震基準で検査済証を受けた建物ですら、熊本では2652棟の対象中、7棟の倒壊事例があったといいます。

 敷地地盤の局所的なズレによる事例等もあります。

「住宅の品質確保の促進等に関する法案」2000年、「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」2009年等、新しい木造住宅の耐震レベルはアップされています。

 しかし、空家問題は、高額な補強、改修をしない限り、全ての昭和56年以前の木造家屋に対する措置なくして、尊い人命に関わる新聞報道はなくなりません。

 

平成30年度。・・・私共の業界は、士業として、世の中と会話しなければなりません。