2022年10月24日月曜日

5年前

 伊藤直樹が会長になって、企画部を触りまくりました。

昔話です。

 研究所を創ることが茶谷会長からの引き継ぎだったので、従来の筆界管理鑑定委員会のマンネリ打破と、あいち地籍研究委員会をストップし、新しく研究所内で、今後、どうしていくべきかを話し合ったのが5年前でした。

 それまでに、苦労され、会務の蓄積をされてきた方々には敬意を払いながら、止めるべきものは、会長責任で止めました。

  

K研究員

 会長の言われる1,100人がどうやって食べていくのかということと、調査士の名をいかに知らしめるかということは、全く別のところにあるのではないかと思う。調査士が全員認められたからといって食べていけるという訳ではない。

 仕事の依頼が来るのは、調査士や私が立派だと思われているかではなく、ただ、仕事を出せばやってもらえるからという理由であると思う。

 会長の文章を読むと、かなり難しいところを追求していく会議になるのだなと思っている。

 

S研究員

 強制会が、あまり一つの理念の基づいた調査士像というものを作ってしまうのはどうなのかと思う。それぞれの会員が、自分の理念に基づいて事務所を経営していく自由があるはずであり、会がそれについてビジョンを示すというのはどうなのだろうかと思う。

 

この後、次のような事について話があった

・キックバックについて

・共同受託、受託団について

・復代理について

・調査士業務の一身専属性について

・倫理規定、倫理研修について

・愛知会版調測要領について

・認定調査士について

 

伊藤

・他の士業では、法改正や新たな通達・判例等が毎年でてきて、それに対応していかないと業務ができない。夜集まっての研修もあるし、パソコンで履修してそれを報告するといったことも行われており、会員の履修状況が管理されている。履修状況を監督官庁に報告する士業もある。

・調査士は、最近法改正が無いので、勉強しなくても生きてこられているという状況があるのではないか。

・会員が、こういった研修ならば受けておこうかなと思えるようなメニューがない。

・(会員は)得られるものが何もないのなら、会費は安くして欲しいと思うだろう。得られるものがあるから、高い会費を払ってでも研修に行きたいと思ってもらえるような方向を目指したい。

・E所長には、数値のない地域の測量を(いきなり)新人会員に教えるのではなくて、数値のある地域の測量を(まず)教えてほしい。

・新人が受託する測量は、耕地整理や区画整理のされた土地が多いと思うので、そういった今ある仕事に直ぐに役立つような研修をして欲しい。

 

K研究員

・チェック機能が要るのであれば、調査士の業務は全て登記に結び付ける。境界確定で終わらせず、地積更正登記まで行わなければいけないことにすればよい。確定だから基準点測量を行わずに済ませたというようなことがあるのであれば、逆に、全ての業務を登記まで完遂させる方針を示すことは、1つの有効な方法になるのではないか。

 

伊藤

・K研究員もK副所長も、3条業務に全て戻れというが、私は会長に立候補して以後、その考え方では業務が広がらないと主張しているので、それには根ざさない形で私としては会務を執行する。

・要は、お客様のニーズはそこにない。法務局に登記することがゴールインでは全然ないという業務が、もう5割以上あるのが実態である。

 

K研究員

・それを言うと、調査士の業務ではない。調査士の業務は、あくまでも登記を前提とすると謳っているではないか。

 

伊藤

・登記を前提にした土地、不動産の取引のために業務をするのであり、10年後、20年後に、その土地の分筆をするかも知れないところを、今、確定しているのであり、将来の登記にも備えられるだけの基準に基づいていなければならない。
・ただ、登記をしないとレベルが低くなるのではないかと言う議論は、上に上げていけば良い。

 

 

 かつての議事録から抜粋してみました。自分は登記申請を伴わない実務を拡大しない限り、この先の調査士業界の未来はないと、勿論、今でも確信しています。

 自分の事務所も半分は、たしかに土地、建物、区分登記で食べてはいます。しかし、パイは毎年のように縮まっていきます。

1060人、16100人が生きていかなければならない知恵は、後進のアイデアに任せましょうか?

 

何かを引き継ぐのであれば、直樹はまだまだ何でもやりますよ。