2022年4月11日月曜日

太陽光発電メガソーラー

 とある親族の土地、休耕田畑の900坪に、相続を経て、太陽光パネルを設置させてもらいたい旨の契約事がありました。

 愛知会の中でも、休耕地の土地分筆登記や、測量の受託をされている会員がいますね。

 『高利回り。国が定めた制度により買取額が長期的に安定。乖離の少ないシミュレーションで投資先を選択。故障不良も即日対応のサポートでリスク回避。20年以上の長期安定収入、全国の新着優良物件多数。』という投資対象で、いわゆる投機です。

土地をメガソーラーに提供する地主さん。そして、儲け話を信じ、金融機関から借り入れして、調整区域なら借地(登記はなし)。無指定なら、設置ソーラー付土地所有権売りです。

 土地家屋調査士の測量図面が添付されていれば、鑑定書付きの商品です。最大利回り12.7%の高収益・・・ですか。

 

 さて、地域住民とのトラブルはどうでしょう。

 メガソーラーの設置には、土埃の飛散、土砂災害リスク(熱海の伊豆山も一部メガソーラーでした)、光害、森林伐採、景観の悪化による、いわゆる環境破壊。

  しかし、問題は、太陽光発電投資を担う企業の破綻なのです。メガソーラーとは大規模太陽光発電のことで、発電容量1MW(メガワット=1000kW)以上の民間発電所です。

 家庭の屋根にのせる10kW未満の太陽光発電の平均は4.6kWだそうですが、自宅で消費される迄ならばエコなのでしょうか。私の愚息の自宅屋根にも載せたようです。

 アパート事業のソーラー事業は減価償却17年ですが、ほとんど20年はもたず、発電能力はダウンしてしまいます。

 パネルも、10年前は京セラとか国内メーカーの名を聞いていましたが、現在は世界中で設置されるものは、ほとんどが中国製です。

 

 もう一度、最大の問題に戻りましょう。

この太陽光パネル事業を売りつけ、当然、適宜メンテナンスをするべき企業が、どんどんと破産して逃げていることです。10億、100億単位の負債で破綻しています。当然、冒頭の親族に持ち込まれた契約書の中には、20年後には、当社にて全て撤収して更地返還いたします、と明記してあります。

 数年を待たずして、この会社は破綻します。(私見です)

毎年、地代を支払う約束もパーです。勿論、電力会社への供給も途絶えて、このメガソーラーパネル事業に投資した人からのクレームも(意味はないですが)押し寄せることでしょう。

 そして地主は、やむなく、敷地いっぱいに設置された使えなくなったソーラー施設を、自費で撤収処分せざるをえなくなります。

 

 本日、この話のオチをお伝えします。

 900坪の元農地、20年間のソーラー会社の土地賃借契約書の契約賃料は、幾らだと思われますか?

  1年、3万円ですよ。

20年で60万円。

 恐らく個人の都会の投資家には1000万円〜2000万円で売りつけ、年12.7%=MAX127万円の売電を保証するのです。

  メガソーラー事業に、みなさん、加担しないでください。

 私見ですが、太陽光関連会社と消費者の関係について土地家屋調査士は、目先の利益に走ることなく、正しい情報をアドバイスの出来る社会人でありたい。あって欲しいです。

 投資も、メガソーラー土地利用も、それは正しい判断なのかどうか・・・