2020年12月3日木曜日

キーワードは『非対面』

 上川陽子法務大臣が、ハンコ不要論先鋒隊を務められる河野太郎行革大臣の流れにのって、離婚届等の押印廃止を表明(10月9日)されました。

 これに対し、静岡7区選出の城内実自民党議員=日本の印章制度文化を守る議員連盟の会長代行は、不必要な押印を無くすことと、実印・銀行印のような大切な日本のハンコ文化を短絡的に考えるな、という反論。

 上川さんが静岡1区なので、静岡県内の争いにお隣の国内有数のハンコの産地、山梨県知事も“風評被害”が起きたと訴えます。

 現在の婚姻届けには、証人2名の署名押印が必要です。周囲の身内等に認められ、2人で署名押印して役所へ提出する事自体は無くならないとしても、押印セレモニーは廃止ですか? 

 資格事務所では、実印の押捺も含め、印鑑とは日常、深く付き合っています。河野太郎さんが2005年(平成17年)に法務副大臣であられた頃に、神奈川の法務局にてオンライン登記申請の実証実験を行う事について、土地家屋調査士会連合会の役員としてお目にもかかり、随分お世話になりました。

 コロナ禍がきっかけともなって、地元名古屋局では登記所のオンライン申請率が飛躍的に伸びています。

 業界の会合もほぼ半年間は、ほとんどがZOOMによるテレビ会議・研修となって、当初はまごついていましたが、非対面は今では当たり前になっています。

この先、ウイルス感染がおさまってきたとしても、会合の半数はZOOM対応でいけると思います。また、そういった生活様式を日常化するくらい、このコロナ禍を逆に好機として対応していくべきだと考えます。

 けれど、冒頭のハンコについては、どうなのでしょう。

法人にせよ、個人の高齢の方に、電子署名による実印省略が求められるとなると、本当の意味での本人確認が出来るといえるでしょうか?

 10年後には登記の意思表示は、マイナンバーカードのICチップによる電子認証が常識となる・・・かもしれませんが、相続、不動産売買、資金融資、境界立会・・・どんな対応となるのでしょう。

 更には、非対面も一部で常識となるのかも。

 来春からは裁判所においても、非対面による訴訟手続が始まります。裁判のIT化に、裁判官も若い弁護士さんも、一気に新しい舟に乗り移るようです。

 みなさんも、そして私も、時代に取り残されませんように。

 

〔ミニTOPICS〕

 GoToトラベルで、外宮+内宮+二見浦、伊勢参り。そして「お伊勢参らば朝熊をかけよ。朝熊をかけねば片参り。」朝熊岳金剛證寺(こんごうしょうじ)へもお参りしてまいりました。