まさに、これまで公共事業で隘路となっていた所有者不明土地問題は、ここ数年マスコミの注目を集め、世の中で広く周知されるようになってきました。
中部地区所有者不明土地等に関する連絡協議会は、静岡県下の市町村用地担当の方々約90名を対象とした研修会を、令和元年10月16日、静岡県庁別館7階に於いて開催しました。
2月に同協議会が発足しましたが、全国的にも国交省の管轄により組成したことにより、法務局の管区とは異なることとなり、協力会員として位置付けられた土地家屋調査士会、司法書士会等は、若干とまどって参画しています。
当日も、静岡県弁護士会 業務改革委員会委員長 大瀧友輔氏、そして小生伊藤直樹が各90分ずつ、所有者不明土地の現行法による取得活用と、新法による今後の取り組み方について講師を務めましたが、例えば北海道では、講師役等に土地家屋調査士は声がかかっていません。
手を挙げていかないと、陽は当たりません。
午前中、中部地方整備局の解説は、該当各市町村内に存在するであろう多くの長期相続登記未了土地と、表題部所有者不明土地、いわゆる変則型登記のなされている土地を行政側でピックアップしていただきたいという投げかけが中心でした。
地籍調査の状況、ブラッシュアップされた土地収用の新しいルールについても、用地担当者にとっては再確認講習。
地域福利増進事業なる所有者不明土地への使用権設定の裁定・・・・この事業を土地家屋調査士は、なんとか70周年を機とした社会貢献事業として取り組めないものか?
現在全国で、モデル事業としてあがっている5案件は、ポケットパーク、防災倉庫。事業主体は各単位会で想定できます。
14:45~16:15。11月24日の表題部所有者不明土地の登記及び管理の適正化に関する法律の施行を目前に控えて、土地家屋調査士が所有者探索委員に任命された場合、想定される取り組みを中心に話させていただきました。
尚、令和元年11月27日には、名古屋市中区役所地下大ホールに於いて、愛知県弁護士会の所有者不明シンポジウムが、中部地方整備局と共催で行われます。
来たる令和2年1月23日のあいち境界シンポジウムも、私共愛知会は、国交省中部地方整備局の後援をいただく旨、内々了解もいただきました。