2020年11月2日月曜日

国土交通省電子会議に出席

国土審議会土地政策分科会 第37回企画部会 

改正土地基本法に基づく制度見直しに向けた議論のスタート

 ・令和2年3月31日に公布、施行された改正土地基本法と、同法に基づいて同年5月に閣議決定された土地基本方針の内容を踏まえ、今後の更なる制度の見直しの具体的方向性の提示に向けた議論を開始するための議論を、不動産、建設経済局土地政策課が司会を務めた。

 これまでの取組と、今後の調査審議について、冒頭、かなり音響が悪い中、資料画像によって、中井東工大工学院長、該当企画部会長が解説をされた。

 令和2年5月26日、国土調査事業第7次十箇年計画の閣議決定の詳細については、先に地籍問題研究会の第27回定例研究発表をされた同省地籍整備課長による基調講演1時間のレジュメとほぼ同内容の40頁相当分。

また、平成27年5月27日施行の空家対策特措法以来、やはり所有者不明土地に関係する各地方整備局と法務局の連携協議会の活動状況や、土地家屋調査士が所有者探索委員として参加関与し始めている表題部所有者不明土地の登記と管理の適正化に関する法律についても、各担当者より、かいつまんでの報告が続いた。

 委員として吉原祥子氏をはじめ、各大学教授らの質問を受け、土地政策課長が自ら抜粋して回答された。

・住宅瑕疵担保履行制度や長期優良住宅、地価公示や地価動向について、SDGs(持続可能な開発目標)、ESG(環境と社会、そしてガバナンス)、PRI(国連環境計画が推進する責任投資原則)について、又、G空間社会にふれ、みちびき4機体制となった今、国土数値情報は既に182項目がGISデータとして公開され、水防法のハザードマップにしても、ベースとなる地図の重要性が語られた。

 自然災害の頻発、激甚化も進み、又、古い中古マンションが現在90万棟。210万棟、380万棟と10年、20年後に増加し、次なる社会問題となる点についても、土地家屋調査士として興味深い話題。

 菅首相が用いられた自助・共助・公助。その公助の担い手となる地方公共団体には外部不経済の発生はあってはならない。

 DX(デジタルトランスフォーメーション)、ファイナンス事業の促進について、野村総合研究所 谷山智彦氏からの質問は、とても国交省に対するものではない。

 但し、ウォーカブル都市の構築(居心地が良く歩きたくなる街)。この基となるのも都市型の地籍調査。

  今後のモラルハザードの防止=土地利用ニーズの低下、所有意識の希薄化。

  平成元年から30年ぶりに行われた土地基本法の改正自体、象徴的意義は重い。

 締めくくりの発声をもって終了した。